神経内科とは?
いまや認知症の方はどんどんと増えており、国民的な問題となっています。平成24年の推計でも“認知症”が460万人、“軽度認知機能障害”が400万人で合わせると65歳以上の25%にもなります。これらの方々が、自分や周りが問題を感じた時に「どこに行けばいいのか」「何科の医者にかかればいいのか分からない」とのお話をよく伺います。それは神経内科です。
神経内科医が集まる学会(日本神経学会)には「神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です。」と書かれています。とは言っても「どんな科なのか」「どんな時にかかればいいのか」よくお分かりにならない方が多いと思います。まずトップページのこんな時には神経内科をご覧下さい。他科との違いを分かっていただけると、どんなところか分かり易いかもしれません。
神経内科と混同されやすい科
精神科(精神神経科、神経科)、心療内科
これらの科は、精神的な問題を扱う科(そこから派生する身体症状)です。神経内科は精神的な問題からではなく、脳や脊髄、神経、筋肉に病気があり、体が不自由になる病気を扱います。
神経内科と関連する科
脳神経外科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科
病気の原因などにより、外科的な治療が必要な場合はこれらの科と連携して診断/治療を行います。耳や目の症状は脳や脊髄から来る事もあれば、耳、目それ自体の異常から来る事もあり、神経内科でもこれらの科でもどちらにも患者さんが受診されます。
広範な領域にわたりますし、また単なる機械による検査では見つけられない病気が多くあります。そのために細かく診察し、患者さん一人一人の症状、生活環境に最適な治療法を考えていきます。単に診断・治療にとどまらず、治療が難しい患者さんやそのご家族と寄り添いながら、生活相談や痛みの緩和、リハビリの指示、福祉資源活用など、患者さんの生活の質を目指すとともに、ご家族の介護負担の軽減をはかっています。